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2007年1月22日 (月)

2007年1月例会報告

プレイされたゲーム

  • Twilight Imperium
  • スターリングラード攻防戦(GJ)
  • Napoleon at Waterloo(SPI)

プレイの内容

 本日のメインイベントになったのは、CJの連載記事にもなった
トワイライトインペリウム。
Ts260130 アメーバーウォーズ(AH)とステラーコンクエスト(AH)と
コズミックエンカウンターと銀が帝国の興亡(EP)を
混ぜ合わせたような混ぜ合わせたようなゲームです。

持ち主をゲームマスターにしてとりあえずプレイしてみます。
なお、エキスパンションで付け加わったゲーム時間短縮のための
オプションはすべて採用したプレイが行われました。

私の担当は通商民族ハカン。
貿易は強いが戦闘は普通です。他のプレイヤーが大半戦闘民族なので
平和主義で行きたいところです。
が、のっけから「誰かの母星系を占領しろ」という目的カードを持っていたプレイヤーが
電撃的侵攻を行ったことで俄然ゲームは血に飢えたものになりました。
空母2移動力(普通は1移動力、技術革新で2移動力可能になる。イリサルははじめから持っている)を使って、ナール集合体の本星を完全制圧したのです。
この後、ナール集合体とイリサルは生存を掛けた殴り合いを続けます。

一方、本来の能力では戦闘種族であるはずのレットネヴ男爵は平和主義的拡張を行い
隙を見てメカトールレックスに侵攻。残念ながら我がハカンは一歩(本当に1手順だけ)
出遅れてしまいます。
その後男爵はメカトールレックスの要塞化に着手、あっというまに難攻不落の要塞が完成します。
種族の能力的に単独では攻めきれない通商国家としては、とりあえずナール集合体を援護して
最終的には対男爵大連合を作るべくイリサルに限定的侵攻を加え、ナールvsイリサルの戦争を終結させます。
(代償として戦艦3隻を失ったのは痛かったですが…)

こうして、我がハカンの当初予定の戦略がやっと発動可能になります。
メカトールレックスに男爵の主力を集結させた上で、防備の薄い
他の星域を、ナール集合体とハカンで叩きまくり、イリサルにメカトールレックスを
制圧してもらって、男爵のVP獲得を阻止して
自分は個人的勝利得点を得ることなく勝利を目指すのです。
確実に毎ターンVPを獲得し続けてきただけに、不可能ではないはずでした。

が、帝国議会で「公開処刑」を喰らい、当初計画はぼろぼろになります。
が、それでも、イリサルが男爵の特殊能力を封じてくれたおかげで
まだ戦える余地はありました。当初予定通りの侵攻を開始。
イリサルとナールもこれに続いてくれたおかげで、男爵と
同点VPを獲得、プレイ順番差でハカンが勝利しました。

Napoleon at Waterlooは、SPIのオリジナル版がプレイされていたようです。
GJのスターリングラードは、プレイしているのを見ただけなので
どうなっていたかはわかりません。

感想

トワイライトインペリウム、確かに時間は掛かりますが面白いゲームです。
今回、時間短縮に関わるルールは全部採用してあるそうですが、おかげで
緊迫したプレイになりました。
(オプションルール:第0ラウンドとして、ユニットを生産して隣接星系に移動させて植民しておくことができる)

ただ、どんなカードがあるのかが覚えきれない上に、技術進化系統図も
すぐには頭に入らないので、プレイには熟練が必要そうです。
もっとも、コマンドトークンと、アクションカードを出来るだけたくさん獲得することが
勝利への必要条件であることは間違いないようです。

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2007年1月20日 (土)

オペレーション・マーケット・ガーデン:ヒストリカルシナリオの研究

オペレーション・マーケット・ガーデンのヒストリカルシナリオは
連合軍が絶対に負けるとして有名です。
”確実に”ナイメーヘン道路橋を防衛する手段が
作戦研究として発表されたきり、反論がないのだから仕方がありません。

しかし、「絶対に」遠すぎるのか?
そんなことはないのではないか、ということでやってみました。

結論を先に書きます、連合軍は、不利ではありますが
決して「必敗」というわけではありません。
少なめに見積もっても3割以上の勝率ならあるはずです。

では、さっそく作戦の説明に入りましょう。
題して「Highway to the ferry」

まずは、初期配置です。

P1071177_1
30軍団戦区、オーソドックスに中央突破を狙います。
ポイントは、自動車化歩兵を使って両翼を確保することぐらいです。


P1071176 101空挺師団戦区。
べつに何も言うことはないでしょう。
フラーフェ、ソンの2つの橋に一個連隊ずつ回し
シントントローゼを2個大隊で包囲します。

ここからがポイントです。

P1071175 82空挺師団戦区。
ここでは508連隊と1/80対戦車砲中隊をナイメーヘン守備隊に
隣接できるように降下させます。
他は説明の必要がないでしょう。

P1071178 第一空挺師団戦区です。
ルール上、攻撃力「0」のユニットのZOCに降下しても
さいの目修正は起きないことに注意してください。
このおかげで、第1対戦車砲中隊が6806に降下出来ます(成功率100%)

では、ここから降下ルールに従って降下させ、ユニットを移動させていきましょう。
1ステップしかないユニットは、さいの目修正がないヘクスに降りれば
100%降下に成功します。
2ステップのユニットは1/12の確率でステップロスを起こします。
期待値で計算すると、2ユニット程度ステップロスすることになるでしょう。
今回の検証プレイでは1ステップロス止まりなのは幸運だったのですが。

30軍団戦区と101空挺師団戦区での移動は、特に説明の必要もないでしょう。
写真撮影に失敗したこともあって省略します。

82空挺師団戦区での移動は次のようになります。

P1071184508連隊と、対戦車砲中隊のすべてをナイメーヘン守備隊の攻撃に当てます。
他はオーソドックスな配置でしょう。盤外エリアP,Qへの対応が薄くなるのは仕方ありません。

最重要ポイントの第一空挺師団戦区はこのようになります。
P1071183 対戦車砲が7310に移動していることに注意してください。
これがこの作戦の最重要ポイントです。
他は特に奇をてらったところもありません。守備隊と訓練大隊の殲滅を目指してます。

さて、第82空挺師団のナイメーヘン守備隊攻撃が上手くいったならば
こういう状況が作れるはずです。

P1071188 ナイメーヘン道路橋を完全に確保しました。
他の攻撃に失敗しているのは、ご愛敬です。



一応他の戦区の写真も続けて並べてみましょう。
P1071190 30軍団戦区



P1071189 101空挺師団戦区



P1071187 第1空挺師団戦区。



検証プレイでは多少できすぎのさいの目でした。
特に、ナイメーヘン道路橋確保作戦は2Dで8以下が必要で
失敗すると、第2ターンの7:1攻撃で2Dの7以下が必要なのです。
とはいえ、他の作戦を採用した場合と違い、この攻撃に失敗した時点で
連合軍プレイヤーが投了、というほど状況はひどくありません。
理由は、この後のドイツ軍移動フェイズ終了時の図で説明しましょう。

P1071193 第1空挺師団戦区、ドイツ軍移動フェイズ終了時です。
対戦車砲のZOCで、第9SS師団の偵察大隊の移動を止めてます。
これでナイメーヘン道路橋北岸の防衛に偵察大隊が参加することを阻止しました。

これで、第1ターンにナイメーヘン道路橋が確保出来なくても、第2ターンに確保するチャンスがあるわけです。

さて、では第2ターンの連合軍の話にうつりましょう。
さっそくドイツ軍の必勝法封じにとりかかります。

移動フェイズ終了時の図です。
P1071197 第30軍団戦区。とにかく中央突破に主力の戦車隊を押し立て
側面の部隊も確実に掃討しておきます。


P1071196 101空挺師団戦区。説明不要でしょう。
アイントホーフェンに向かった部隊は、砲兵の防御支援封じが目的です。


ここからが「Highway to the ferry」です。
P1071195 第82空挺師団戦区。
対戦車砲中隊を、補給切れ覚悟で6320へむけて突進させます。
他のユニットは、第4ターンの降下部隊収容のためにぎりぎりの戦線を張ってます。

P1071194 第1空挺師団戦区です。
第82空挺師団の砲兵ユニットも、フェリー封じに向かっていることがわかるでしょう。
そして、アルンヘム道路橋南岸の確保も、イギリス軍の重要な任務です。

さて、ここまで連合軍が順調にいけば、第3ターンの連合軍移動フェイズ終了時には
こういう状況になっているはずです。
P1071206 ヘクス6321に移動するユニットは、渡った次のフェイズには補給切れです。
ここのフェリーを使って何かするぐらいなら、盤外エリアHから
回り込む方がましです。

もちろん、この代償は安くありません、82空挺師団戦区は、検証プレイでこの体たらくですから。
P1071207 ナイメーヘン道路橋へむけて、ドイツ軍が襲いかかってきています。
ナイメーヘン道路橋を奪取されないよう、補給拠点を放棄しての
撤退戦を行わなければならないでしょう。


しかしながら、3つの大河にかかる道路橋の「北岸」を、「すべて」確保しているなら
近衛機甲師団がアルンヘムまで突っ走ることは決して不可能ではないのです。
南岸に展開するドイツ軍を撃破することは、連合軍にとって難しいことではないのですから。
必要なことは、ちょっとした幸運と、ドイツ軍の「万歳攻撃」を封じるため目配り。
そして、言うまでもなく、地獄のハイウェイを走り抜く意志なのです。

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