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2010年10月31日 (日)

2010年10月第2例会報告

プレイされたゲーム

  • 1850(18XX系です)
  • (ドイツが舞台の、キューブをおいてい鉄道くゲームです)
  • フランス国鉄
  • (北部イングランドが舞台の、キューブをおいていく鉄道ゲームです)
  • ノルマンディ上陸作戦(DDH/CMJ)

プレイの内容

まずプレイされたのが1850,シカゴの西を舞台にした18XX系です。
 ちょっと30っぽい会社の起き方をするゲームで、60%で会社が設立でき、いったん設立された会社は資本金を総取りします。
 このゲームの特徴的なルールは、株式ラウンドに、市場に出ている株を、自社株に限り、会社が買い取ることが出来ること。
これによって自社株を買って配当で資本注入したり、買い取った株を、さらに高い株価をつけて、売り出したりすることが出来るようになります。
 一応12列車まで用意されてるゲームなのですが、なぜか5列車が売り切れた時点でどの会社も列車制限めいっぱいに列車を保有して、身動きがとれなくなってました。

(ドイツを舞台にキューブをおいていく鉄道ゲーム)は、株を買って会社に資本注入し、その資本金を元手に線路を引いていく、キューブ式鉄道ゲームではお約束な展開のゲームです。各会社に特殊能力(あるいはペナルティ)が設定されているのがポイントで、立地条件と特殊能力をにらみながら、会社を発展させて行くことになります。配当の出方も独特で、線路キューブを他社に合流させたときに、全員が、配当金を受け取ることが出来ます。合流させた会社には、合流ボーナスとして追加で配当が出るのがギミックでしょう。さらに強力なギミックは、順番決定にあります。というのも、このゲーム、必ず自分の手番があるとは限らないのです。自分が1番配当が多ければ、1個の手番チットを、2番目に配当が多ければ2個を、3番目は……といった具合にカップにチットを入れ、順番決定フェイズに
人数分引いて、引かれたチットに該当するプレイヤーが、自分の手番を行えるのです。
 ギミックだらけで、どの会社を選択するとどこが有利になるのかよくわからないゲームでしたが、結局は入札のタイミングが命という点、キューブ式鉄道ゲームの基本に忠実だったようです。

 フランス国鉄は、またまたキューブ式の鉄道ゲーム。このゲームのギミックは、株と線路が同じキューブで示されている、ということ。つまり、キューブを株として大量に保有すると、線路があまり引けずにしょぼい会社となり、線路を大量に引いている儲かる会社は、株が世に出ている量が少ない、というわけです。
 パリからマルセイユに連結する会社が出るか、6社のうち、5社がキューブを使い切ったらゲーム終了、引いた線路は減らない、というルールのおかげで、やたらに早いペースでゲームが進みました。

 (イングランド北部を以下略)は、全壊もプレイされたキューブ式鉄道ゲーム。今回は大規模会社の配当を一駅あたり10としてプレイしました。それでも大規模会社に株を交換した方が利益が出るのですから、小会社は不憫なものです。
 これは時間切れで終わりました。

 ノルマンディ上陸作戦は、ウォーゲームハンドブック2010の付録ゲーム。
 展開はよく知りません、なんでも、ドイツ軍が片端から包囲されてしまったとか……。

感想

 キューブ式鉄道ゲームも、HGSでは、物珍しくなくなりました。なんとなく、18XXシリーズよろしく、基本的なパターンが見えてきたような気がします。要は、序盤から中盤の株式入札で、いかに効率的に株を手に入れ、終盤は、いかにして無駄に株を買わせるか、という駆け引きです。これを見誤ると、収益より株の買収資金の方が多くかかった、なんていう落ちになる訳です。まあ、ついつい株の入札は熱くなるんですけどね。

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2010年10月10日 (日)

2010年10月第1例会報告

プレイされたゲーム

  • シフティング サンズ
  • (キューブをおいていくイングランドの鉄道ゲーム:タイトルは忘れました)
  • 18GL

プレイの内容

 今日のテストプレイメインはイングランドのキューブをおいていく鉄道ゲーム。このゲーム、線路を引いて到着点からお金をもらうというのが基本なのですが、各鉄道には親会社があって、その親会社は、系列会社2社が入った町に自分の駅を置くことが出来るのです。その親会社の株を手に入れるには、系列会社の”社長株”以外の株券を2枚セットで持たねばなりません。ところが、2社が入った町は収入が下がるので、個別企業の方は収入が落ちてしまいます。
 さて、このゲーム、最初の内は地味にゲームが展開していきました、親会社が出ると一転して親会社の株の莫大な配当の前に個別企業の配当がかすんでしまいます。結局、いかにして親会社の株を手に入れ、親会社の配当を手にするかを競うゲームになりました。

 昼からプレイしたのは18GL。シカゴからデンバーといった辺り、ちょうど1830の西隣の地域をテーマにした18XXシリーズです。このゲームの特徴は、ランダムに発生する中小企業と、やたらにテンポよく進んでいく時代の進化。線路を地道に伸ばしてフェリーを設置しようと思っていた私の会社は、フェリーを配置する暇もなく子会社閉鎖へと追い込まれてしまいました。ほかは、普通に、国鉄の出てくる18XX系です。線路妨害が起きると、D列車が10H列車と同等の性能しか発揮しなくなるのは、ご愛敬でしょう。

 シフティング サンズは、バランス調整のためのオプションルールを入れてプレイして、よい感じだったようです。1941年終了段階まで2回プレイされていたようです。

感想

 鉄道ゲームは奥が深いもので、新しい切り口のゲームがまたまた登場です。今回は、子会社が線路を引き、親会社が駅を置いていくゲームでした。親会社の配当が、オリジナルールの2倍ということもあって、親会社と子会社のバランスは大きく親会社に傾いていたようには感じます。これが、オリジナルルール通りだと、親会社は全然利益の出る会社ではなく、みんな子会社ばかり運行したがるらしいので、さじ加減なのかもしれません。一度、オリジナルルール通りでもやってみたい物です。

 18GLは、いつもの18XX系列。E列車が一番悲しい結果に終わりましたが、これは、このゲームの進化のテンポがやたらに速いためでしょう。銀行破産までさくさくと進むという点では好感が持てるかもしれません。

 シフティング サンズでは、次の2点のオプションルールを入れてプレイされて、それなりにバランスがとれる展開となってました。連合軍プレイヤーの引きが強ければ、こういう展開になるはずでもあります。

シフティング・サンズ HGS流バランス調整オプションルール

  1. 連合軍プレイヤーは、第1ターンのカードディールで増援が一枚も手に入れられなかった場合、すべてのカードを捨て札にして、山札から新たに7枚引くことが出来る。(1940年のカードは14枚なので、山札か手札か、どちらかを選べる、ということです)
  2. 連合軍プレイヤーは1941年開始時に、バルバロッサのカードを手札に加えることが出来る(ドイツ軍がロンメルカードを手札に加えるように)。このカードはカード記載通りの制限でプレイできる(つまり、1941年春のターンにはプレイ可能である)

第1のルールを入れることで、第1ターン、カード事故で増援が来ない、という事態は避けられます。第1ターンに増援が得られないと、連合軍は序盤かなり厳しい戦いを強いられます。(エチオピア方面に回せる部隊がいなくなる)このオプションの導入で、連合軍プレイヤーは最悪でも第1ターンに、エチオピア方面へ、1個師団を回すことが出来るでしょう。
 第2のルールは、オフィシャルなオプションルールより、1ターンだけ早くバルバロッサを発動することを連合軍に許します。これにより、1941年のロンメル攻勢も本来のオプションルールより早く息切れすることになりますし、マルタ島船団のプレイもよりやりやすくなるはずです。
 カードの引き運次第では(第1の状況は25%で起きますし、そもそも連合軍にとって理想的なのは、増援が1枚ずつ登場することです。第2の状況も25%程度の確率で起こりえますし、理想は1941年春にバルバロッサを引くことです)十分起こりえることなので、ゲームのあり方を極端に変えるものではないはずです。このオプションルールは、カード事故でゲームが吹っ飛ぶ(特にバルバロッサが遅れると致命的になりうる)のを、防ぐ目的があるのです。

以下余談

 Normandy ’44、例会とは別に2回プレイしてみました。確かにシモニッチに外れなしで、双方胃がきりきり痛むような消耗戦が繰り広げられます。ドイツ軍は反撃出来ますが、その代償はあまりに大きく、連合軍は毎ターン攻勢に出ることが出来ますが、ドイツ軍の死守命令のさいころ次第では、DRがA1と同じ結末ということもよくあることです。攻勢軸の力点の置き方を間違えたことは、そのときにはわからなくても5ターン10ターン後に形になって見えてきます。作戦研究は(特にドイツ軍にとって)必要ですが、それだけの値打ちは十分にあります。6月のノルマンディ戦を扱ったゲームとしては、時間を掛けるに値するといえるでしょう。
 が、それが”ゲームとして”面白いかというと、また話は別問題。極端な影響を示す天候ダイスに一喜一憂し、死守命令が通るか通らないかで神経をすり減らすのは、シミュレーションとして正しいと思うのですが、テーマがテーマだけに今ひとつ盛り上がりに欠けるのも事実です。最後の突破までを扱ってないので、両軍とも、よほど相手がミスを犯してくれない限り、最初から最後まで血まみれの戦いを繰り広げた後で、おもむろにVPを計算することになります。このあたり、突破までを扱ったゲームのような爽快感には欠けるのです。
 エポックD-Dayのように、無茶を無茶として取り込んだ、講談調のゲームではない、硬派なゲームを求めてる人には、間違いなくおすすめです。が、私個人の好みを言えば、講談調のゲームも悪くないだろうと思うのです。

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