2013年4月例会報告
プレイされたゲーム
- It Never Snows(The Gamaers/MMP)
- Case Yellow(GMT)
- 1941(GDW)
プレイの内容
本日のメインイベントは、It Never Snowsのテストプレイ兼練習プレイ。
というのも、遠征ではハウスルールを入れてプレイする予定なので、ハウスルールがまともに動作するかどうかの検証が必要なのです。その検証が行われました。
セットアップ時の状態。フルマップ5枚のゲームだけあって、アルンヘムが遠くかすみます。
検証しなければならないルール変更点は主に3つ。
- 30軍団がファルケンスヴァールトで引っかかる問題解消のために入れた、ファルケンスヴァールト村扱い。
- アルンヘムに行く第一空挺師団部隊が早期に溶ける(フロスト大隊早期消滅問題)解消のために入れた、フロスト効果の検証(アルンヘム道路橋北岸ヘクスにいる第一空挺師団の2ユニットのみは、混乱、および補給切れでも防御力が変化しない)
- 補給切れ部隊が攻撃不可になると、ドイツ軍が補給カットするだけでゲームが終わってしまう問題解消のためにいれた、補給切れを、攻撃力半減、防御力半減、移動力半減、ZOCありに変更した(その代わり混乱部隊を攻撃不可に変更)効果の検証。
さて、そのテストプレイの結果はというと……
第30軍団は、ファルケンスヴァールト村扱いの効果てきめんで、アイントホーフェンまで史実通りの進撃を果たします。101空挺師団は、史実以上の大戦果、ソン、フェーフェルの橋を無傷で確保して近衛機甲師団の進撃路を開きます。
第一空挺師団は、ボードゲームギークにUPされていた、ヒストリカルノーザンマップシナリオのドイツ軍初期配置に助けられて道路移動できるユニットが8ユニットあったおかげで、アルンヘム市内に8ユニット突入させることに成功! ジープ部隊は第2ターン登場の第4パラシュート連隊を拾うために西へ移動させます。
82空挺師団も、順調にフラーフェの橋を確保、ナイメーヘンに向かって進撃、ここまではよかったのですが……
ファンタジスタ、ちゃうちゃう氏が指揮するドイツ軍はひと味違いました。
第一空挺師団が、無視していたアルンヘム鉄道橋から、あろうことかありったけの部隊を渡河させて、ナイメーヘンへと向かわせたのです。史実で第一空挺師団に向かっていったはずの増援が、わらわらとワール川とライン川に挟まれた中州へと向かっていきます。
「ナイメーヘンの橋を渡らせなければドイツ軍の勝利、アルンヘムは無視してかまわない」
確かにワール川とライン川に挟まれた中州を確保しさえすればドイツ軍の勝利です。
アルンヘムにいる第一空挺師団は袋のねずみ、降伏以外の道はありません。
さらに有象無象と揶揄されながらもかき集められた大量の部隊が82空挺師団に襲いかかります。危うし82空挺師団。ナイメーヘンからほとんどたたき出されんばかりになる82空挺師団。
そのとき、近衛機甲師団が間に合います。が、それと同時に107装甲旅団が脆弱に伸びた30軍団の補給線に向かって牙をむきます。たたき合いの始まりです。
第一空挺師団はというと、単に無視されていました。悲しいので82救援に向かいますが、制空権がなぜかワール川の北ではドイツ軍にあるため、空爆によって叩かれ、ドイツ軍の物量によってアルンヘム市街地に閉じ込められてしまいました。
101空挺師団はというと、近衛機甲師団の突破口を確保したあとは、ドイツ第59歩兵師団を中核とする部隊の襲撃から道路を守るための戦いに主力を投入しての戦いが始まってました。
というところで、時間切れ、お開きです。
終了図、次元断層が発生してるのは気にしないでください。
Case Yellowは、史実通りのArdennes突破を果たして包囲はしたものの、発電機が軽快に回って連合軍は海峡を渡って大脱出、連合軍の勝利で終わっていたそうです。
1941は、よくわかりません。2ターンぐらいで終了してたそうです。
感想。
オールアメリカン、82空挺師団いじめは、HJのオペレーションマーケットガーデンの作戦として有名だった気がします。このゲームは質のルールがないので、質の低い部隊でも数で押せるため、82空挺師団は30軍団が到着するまでひどい目に遭わされます。今回は橋の爆破にドイツ軍がことごとく失敗したので救援部隊が素早く到着していましたが、橋がどこかで爆破されていたら、82空挺師団は壊滅的な打撃をうけていたかもしれません。
今回のテストプレイでは、ヒストリカルノーザンマップシナリオのオプションルール、第1ターンにポルダーに落ちたユニットは移動出来る、を採用しましたが、これは採用しないほうがいいだろうという結論になりました。101の移動が早すぎる、ということになったんです。第4ターン以降、降りたユニットと、すでに移動出来るユニットとでごちゃごちゃになる可能性があるので、それを区別できるようユニットの向きなどを工夫する必要がありそうです。
ファルケンスヴァールトを村扱いするのは、シナリオ5.2を行う場合必須でしょう。ヒストリカルノーザンマップシナリオの初期配置を採用するのも、かなり強く推奨されます。どちらもゲームバランスの改善に強く寄与すると思われます。そうでもしないと連合軍は「勝てますか?→フリーセットアップやったら? そっちの方がいいゲームだよ」っていう話をせざるを得なくなりますから。
今回は、フロスト効果のテストは全然行えませんでした。ただでさえ2スタックを送り込んだ上に、ドイツ軍がアルンヘムを無視しましたから。まあ、このテストはまた別の機会にでも行うことも出来るでしょう。
補給切れルールの変更のテストも、実質的には行えませんでした、というのも、補給切れになるユニットがほとんど出なかったのです。ただ、補給切れを気にすることなく積極的に第一空挺師団は行動してたので、その意味では、心理的に影響はあったかもしれません。
ほかにもいくつか試せてない改訂ルールはあります。本番までに試せるといいのですけど、今回試す予定だったルールほど大きいものではないのぶっつけでも問題はないだろうと思ってます。
オリジナル通り、では、少なくともヒストリカルシナリオではゲームにならんだろう、というのは確実です。が、多少手を加えればまともに動く手応えはあります。大幅な改変というよりは、むしろ、普通じゃない部分を、普通にすれば真っ当に動作するようになるような気がするのです。まあ、少しぐらいテストプレイしてから世に送り出してくれよ、とは思うのですけどね。
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