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2020年11月26日 (木)

2020年度GIF合宿参加報告

プレイされたゲーム

  • Stalingrad ’42(GMT)
  • D-Day(EP/SS)
  • Submarine(AH)
  • その他ドイツゲーム等(報告中で触れる予定)

プレイの内容

 2020年11月21,22,23の3日間にわたって、山口県のきらら交流館で、恒例のGIF合宿が開催されました。広島・ゲーム・サービスからはizumoto氏と私の2名が参加です。

 テーマゲームは、Stalingrad ’42。シモニッチ作のブラウ作戦ゲームです。シモニッチらしいルールに満ちあふれてます。

GIF組が3人でソ連軍を担当、HGS組は2人で枢軸軍を担当、B軍集団がizumoto氏、A軍集団が私の担当です。

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キャンペーンをやるマップはやっぱり広いですね。

さて、テーマゲーム以外に、D-Dayがプレイされることになりました。

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こちらは4人プレイです。

 さて、Stalingrad ’42、枢軸軍は事前研究通りに第1ターンから全戦線で攻勢に出ます。対するGIF組の対枢軸防衛策は、積極的な反撃。1:1イケイケで反撃を加え、DR以上の結果が出ればそのユニットは次のターン脱落だというものです。

 この戦術はHGSでは試してなかったので、枢軸軍側はまごつきます。それでも前で守ってくれるなら消耗させるのみ。殴り合いならステップ数の多い枢軸軍有利だとばかりに包囲陣を組もうとしますが、さすがにそこは考えてあって、包囲されそうになると素早くソ連軍は撤退していきます。

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 A軍集団方面のソ連軍は、主力をドン川南方に展開して、ロストフが落ちても枢軸軍に走られないよう分厚い防御を引きます。B軍集団方面のソ連軍は、あえて分厚くヴォロネジを守らない作戦。これでヴォロネジへドイツ軍を誘引しようというわけです。

 A軍集団では、これを見て、主力第1装甲軍をまず東方へ突破させ、後北上させてソ連軍を包囲撃滅させることを狙います。ロストフは後回し。対するB軍集団は、売られたケンカは買わねばならぬとばかりに、ヴォロネジへ第4装甲軍を投入、第6軍はドン川沿いに南下させて第1装甲軍と合流させることを狙います。

 ポケットは一応できた物の、ソ連軍主力はポケットから脱出に成功。史実通りにあんまり実りのない包囲陣となります。が、それでもソ連軍は戦線を引き延ばされて兵力不足が目立ってきます。

 というわけで、1日目は終了。

1日目の夜はバカゲー大会。いろんなゲームがプレイされましたが、特筆すべきゲームはJust One。協力型ゲームの一種で、ドイツゲーム大賞を取った実力派。お題カードを、親がまず表を見ずに引いてそのカードに書かれている番号を1-5で指定、そこに書いてある単語を親に当てさせようと子が単語でヒントを出し、親に当てさせようというゲーム。親が正答すれば1点、誤答すればペナルティで、まだ親が引いてないお題カードが1枚消えます。もちろん誤答した問題も消えます。親はどうしてもそのヒントでわからなければパスも許されていて、親がパスすれば、出題されてるお題カードだけ消えます。0点扱い。これを13枚のお題カードで親を順繰りに変わりながらプレイして、たくさん点を稼げばいいというもの。

 もちろん、ヒントはお題の単語の言い換えや、お題の単語を含む物、お題の単語の一部を含む物は禁止。そしてゲームの肝は、かぶったヒントは無効になるというもの。子はそれぞれ相談せず、密かにヒントを書かねばならないので、ずばりなヒントを書けばかぶるかもしれず、遠回しなヒントだと、親がまごつくというジレンマに悩みます。

 やっぱり、このゲームは人数が多い方が盛り上がるでしょう。実際、最大人数の7人でプレイされましたが、非常に盛り上がりました。

さて、楽しくバカゲーをプレイした夜が終わり、朝が来れば2日目のゲームです。

 Stalingrad ’44組は続きをプレイ。A軍集団は、包囲にとどめていた小都市2つが補給切れで弱体化したのを見て攻撃してこれを攻略。包囲部隊をかき集めてロストフ攻略を始めます。A軍集団に転出した第6軍と第1装甲軍とは、合流してドン川の渡河を目指します。目指すはスターリングラード……ではなく、サラトフ方面の予定。背後からヴォロネジを突こうというのです。

 B軍集団はヴォロネジを包囲すべく全力でソ連軍と殴り合いを演じます。一進一退のたたき合いは、質と量で勝るドイツ軍に軍配が上がり、ヴォロネジは完全に包囲されてしまいます。あとは補給切れでの消耗を待つばかり。司令部が最初に補給切れで飛ぶ展開にソ連軍は苦しみます。

 ここで、B軍集団担当izumoto氏が、翌日の仕事のために帰還。ヴォロネジ包囲で一段落つけたということで、GIF合宿から撤退です。

 さて、この日から参加の2名+ロストフ方面担当ソ連軍プレイヤーで、新しいゲームが開始されます。プレイされるゲームはSubmarine。

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 表題通り、潜水艦の戦いを扱ったゲームです。シナリオは、2隻のU-Boatが護送船団をおそうというもの。全20ターンで護衛側は損害を最小限にとどめてU-Boatを叩くのが、対するU-boat側は、輸送船を沈め、自らの損害を抑えねばなりません。

 このゲームの特徴は、魚雷をプロットして発射するということでしょうか。一旦発射された魚雷は雷跡が見えると言うことで、マップ上に配置されます。潜水艦側は、よく狙って魚雷を撃たないと、見事に外れることになる訳です。魚雷の再装填には割と時間がかかるので、少ない魚雷をどう撃つかが潜水艦側の腕の見せ所です。

 さて、D-Day組、ドイツ軍は早い段階で装甲部隊によるマルベリー攻略を諦めオドン川沿いに防衛線を張ります。連合軍はひたすらそんなドイツ軍を消耗させに出ます。

 テーマゲームの、Stalingrad ’42では、B軍集団がA軍集団に吸収され南方軍集団へと変わります。

 南方軍集団ヴォロネジ方面はヴォロネジ包囲陣をきっちり固めるのに専念。ロストフ方面では一進も出来ないまま、ロストフをひたすら殴ります。スターリングラード前面では、不用意な位置にいた混乱状態のソ連軍を突破戦闘で撃破してドン川をスターリングラード北方で渡河します。

 目の前に広がるのはスターリングラード以外防御されてない平地! 問題は枢軸軍もあちこちで攻勢に出てて、兵力不足であること。何でも出来るが、攻撃目標は絞らねばなりません。とりあえずは部隊を渡河させるのに専念します。

 転機は突然訪れます。ロストフを一歩も譲らず守っていたソ連軍が、死守判定で「1」の目を出してロストフが即落ちしてしまったのです。さらに、カラチ南方でもドイツ軍はドン川を渡河に成功。ソ連軍の防衛線はあちこちでほころびてきます。

 ここで2日目が終了します。夜はやっぱりバカゲー大会。Just Oneはこの日もプレイされました。

そして迎えた決戦の日3日目。

 ヴォロネジを落とした枢軸軍は、マップ端のVPヘクスを確保すべくじわじわと攻勢を続けます。

 ロストフ方面では、ロストフで渡河した後も、ソ連軍の「一歩も退くな」作戦を前にVPヘクスへ血を流しながらにじり寄ることしかできません。

 が、カラチ南方で渡河した枢軸軍は、エリスタ方面で無人の野を走破、1VPある小都市を攻略するのに成功します。さらに、東方のマップ端VPヘクスを脅かすことにも成功します。が、こちらに向かったルーマニア騎兵師団は、ソ連軍の反撃で半壊してしまいます。

 そして、運命のスターリングラード方面の部隊は、スターリングラードを2ヘクスのうち、1ヘクス落とせばサドンデス勝利に目がくらんで、スターリングラードへ投入されます。地獄の市街戦の開幕です。

 あと1都市、スターリングラードが落ちればサドンデスという緊張のなか、ソ連軍の方も必死にスターリングラード方面軍に砲弾を運んで防衛に専念。それでも、ドイツ軍の攻撃は4:1の連続、死守判定で「1」の目を出せばサドンデス負け、という緊張感の中数ターンが過ぎていきます。ロストフ方面ではあらかじめ投入しておいた守備部隊が仕事をして、ドイツ軍にVPヘクスを踏ませません。スターリングラード攻防戦は、部分的死守成功の結果が2回出てしまいます。あと1回部分的死守成功だと、スターリングラードは落ちてしまいます。

 あと1ターン耐えれば、スターリングラード市街ヘクスが1ヘクス落ちてもサドンデス負けしないという第16ターン。

 ドイツ軍も必死です。とにかく死守判定に-1DRMが欲しいところ。ドイツ軍はまずこの賭けに勝ちます。ソ連軍も必死、1-3の目を出せば部分的成功でスターリングラード北部が陥落、サドンデス負けなのです。

 運命のさいころは……ダイストレイを飛び出して振り直し、もう一度振った目は3! スターリングラード北部市街地が陥落が確定。ソ連軍はどのVPヘクスも反撃で取り戻すことが出来ないと判断して投了。枢軸軍の勝利となりました。

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 D-Dayは、第8ターンまで終了。アバランシュが陥落してしまい、後2ターン耐えるのは不可能じゃね? というところで時間切れになってました。

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 Submarineは、お互い最終ターンに放った一撃が決まり合う劇的な展開。32VP分の輸送船が沈む一方、U-Boatの一隻が強制浮上を食らいます。

 結局、輸送船沈没のVPの方が大きく、U-boat側が勝利してました。

感想

 Stalingrad ’42。ゲームバランスは、HGSでの練習プレイでも、合宿でのプレイでも、枢軸側有利は動かないと個人的には思います。

 ゲームとしては、ソ連軍はサドンデス負けするかしないか、ドイツ軍はギリギリ勝てるかどうかのきわどい戦いになるので、面白く仕上がってるのですが、ちょろっとソ連軍のさいの目が腐ったらソ連軍がサドンデス負けする一方、ドイツ軍は少々出目が腐っても負けるわけじゃないので、バランスは明らかにソ連軍に厳しいのです。もう1,2点ソ連軍に下駄を履かせてやらないとバランスは取れないでしょう。もっとも、そうするとギリギリ感は出てこなくなるので、痛し痒しですが。サドンデスVPがあの配分になってるのは、デザイナーの意図通りではあるのでしょう。問題は、ソ連軍に十分な勝ち目がないことです。

 D-Day(EP/SS)。やっぱりドイツ軍は最後すり切れてしまいました。守り切ってドイツ軍が勝つには、よほどの熟練がドイツ軍側に必要だと思われます。

 Submarineは、あまり見てないのでよくわかりません。潜水艦ゲームの古典ではあると思います。古典だけあって、手間は掛かるのですが……。

 バカゲー大会、楽しゅうございました。また来年も色々出来るといいですね。

 最後になりましたが、参加された皆さん。お疲れ様でした。また来年も出会える事を祈って。

 

 

 

 

 

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コメント

お疲れさまでした‼
この記事、ヴロネジが2か所、ロストフになってません?

投稿: 出本 秀明 | 2020年11月28日 (土) 07時38分

どうでしょう? 一応なおしたつもりですが、再確認しておきます。

投稿: ウィリー | 2020年11月28日 (土) 08時18分

なってましたね、直しました。

投稿: ウィリー | 2020年11月28日 (土) 13時24分

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