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2021年3月 8日 (月)

2021年3月7日ウィリー家例会報告

プレイされたゲーム

  • 古代兵棋(同人)
  • No Trumpet No Drums(3W)

プレイの内容

 この日、izumoto氏を招いてプレイしたのは、古代兵棋。ローマとカルタゴの戦いに想を得たアブストラクトなゲームです。

 将棋のような盤面に、歩兵9コマ、騎兵4コマ、指揮官1コマを自陣に自由配置。指揮官を除去するか、敵陣最深部へ自軍コマを突入させれば勝ちです。特徴は、どのコマも「かならず前方にしか進めない」ということ。退却はないのです。このため、部隊行動を間違えると、コマはあるのに、敵の突入に対応出来るコマは皆無、ということになります。

 歩兵と指揮官は、退却出来ない銀の動きをします。つまり前方と斜め前の3マスのどれかに移動できます。騎兵は歩兵と同じ動きか、前方へ2マス移動できます。相手のコマをとるには、歩兵と指揮官は、斜め前のコマだけを撮ることが出来ます。前方のコマも除去は出来ますが、自分も除去されます。騎兵は2マス前のコマだけ除去出来ます。そして、歩兵は前方に敵のコマがあると動けなくなりますが、騎兵は相手が騎兵でなければ前方にコマがあっても動けます。

 3戦して、どの戦いも後手側が勝ちました。

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写真は最初の戦いの初期配置。ローマ側がハンニバル的な古代の普通の配置なのに対して、カルタゴ側は歩兵を前面に出して騎兵を温存する手を使ってます。

 さて、古代兵棋を3戦終わったところで、続いてプレイしたのは、No Trumpets No Drums。ベトナム戦争を扱ったゲームです。

 シナリオがいくつも用意してありますが、キャンペーンで1965年の米軍介入開始から1975年のサイゴン陥落までをプレイすることも出来ます。特徴は、戦闘に勝てば良い、という訳ではない勝利条件。政治ポイントを自由主義陣営は稼ぎ、逆に共産主義陣営は自由主義陣営の政治ポイントを減らし、これが250になれば自由主義陣営の勝利。逆に0以下に落とせば共産主義陣営の勝利となります。戦闘ルール自体もひねくれてて、ユニットのモラルの平均+地形修正+兵力比修正+砲撃支援+1Dを比べて、大きい方が勝つというもの。この結果が2倍以上あれば、2ユニットの損害を与えることが出来、2倍未満で勝ってれば1ユニットの損害を与え、敵は退却。同数なら両軍1ユニットの損害、というもの。モラルの平均は端数をそのまま生かすので、丁度同数にはどうやってもならない場合もあります。

 今回は練習ということで、1975年、サイゴン陥落シナリオをプレイ。……なのに、なぜかゲーム開始は1974年の1月/2月から。

 izumoto氏共産側、当方自由側でプレイ開始。サイゴン陥落シナリオということで、アメリカ地上軍は存在せず、強力な北ベトナム軍が境界線を越えて侵攻してきます。こちらは大都市の地形効果を頼んで防衛。クメールルージュもカンボジアで活動しますが、彼らはロン・ノル政権軍の防御を撃破出来ず、逆に正規部隊が壊滅する大損害を受けます。

 が、北ベトナム正規軍は強力で、軍管区1を守る部隊を3ターン(6ヶ月)で全滅させます。その後、北ベトナム正規軍は部隊を分割して各地の都市・街をユニットで押さえます。1つの都市・街を押さえるごとに、政治ポイントが1プレイヤーターンに1低下するルールがあるので、これで最初の政治ポイントを削りきろうという作戦です。さらに共産側は部隊を解散したり、補給物資をばらまいたりで共産側への支持を集めます。

 ルールには明記がないのですが、今回のプレイでは、支持傾向とは、どちらかの側に支持が1点でもあれば支持傾向、支持とは、支持傾向マーカーが振り切った場合、としてプレイしました。

 支持傾向が自軍側であれば、政治ポイントを自軍側に1点入り、支持が自軍につけば、政治ポイントが自軍側に2点入ります。軍管区ごとにこれを計算し、さらに、参戦していれば、カンボジアとラオスでもこれを計算することになってます。これは最初から共産側支持傾向になっていて、これまた毎プレイヤーターン政治ポイントを削って行きます。

 もちろん、自由側も補充ポイントを使って、支持傾向を自軍よりにうつせるのですが、共産側が自動的に支持を集められるのに、何故か自由陣営側は、1Dして、2以下を出さないと支持が集まりません。補充は消えるのに……。

 共産側に対して反撃に出ようにも、弱体な南ベトナム軍では、ゲリラ狩りさえ安心して頼めない始末。もちろん北ベトナム正規軍相手に戦っても返り討ちなので、ひたすら拠点防御を試みていたら、1975年3月/4月に、政治ポイントが0未満になって南ベトナムが崩壊しました。

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感想

 古代兵棋。前進しか出来ないというルールが、プレイヤーを悩ませます。将棋のように一旦下がる、という手がないので、どうしてもどこかでぶつかり合いになります。逆に言うと、ぶつかり合いになる前に兵力を巧みに集中させた側が優位に立てる訳です。

 ただ、その優位に立つための機動を考えると、実は若干後手番有利なのかもしれません。3回やっただけで評価するのは危険なのですが、もしどちらかの手番が有利だと思われるなら、ついたてで同時に開くのではなく、有利な手番側が先に配置して、不利な手番側が後からそれを見て配置する、とした方がいいのかもしれません。

 No Trumpets No Drums。オクで手に入れたときについていた和訳が完訳ではなかった上に、誤訳も散見されたので、何度か英文ルールに当たってみる必要がありました。支持傾向獲得のための補充ポイント消費による向上は、半分、ではなく、1.5倍なのは確実でした。今回は和訳通りにやりましたが、これだと泣けるほど自由主義陣営は不利だと思われます。

 とはいえ、1年が6ターンで、さらに10年やるというゲームですが、1ターンに掛かる時間は、慣れれば短いので、練習プレイをなんどかしてれば、キャンペーンでも丸々1日あれば終わると思われます。ベトナム戦争もののゲームは、色々ありますけど、プレイアブルという点で、このゲームは悪くないのではないでしょうか。

 

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